文献(医学論文)を検索する方法【英語論文の検索が苦手な人向け】

論文執筆ストーリー

こんにちは。管理人のハル(@haru_reha)です。今回は文献(医学論文)を検索する方法をご紹介します。ちなみに私は英語論文も読みますが、いきなり英語のキーワードで検索して、一から英語論文を読むのはいまだに苦手意識があります…。でも論文を書くためには英語論文の情報が必須なので、英語論文を検索することが苦手な人でも文献を集めていける方法をご紹介しますね(初心者向けです)。

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なぜ文献検索が必要か

最初になぜ文献検索を行っておく必要があるのか、についてです。

私たち臨床の理学療法士が研究を始める際にはまず clinical question が根っこにあります。次にその clinical question を research question に変換して研究の目的を定めるのですが、この変換の前に文献をしっかりと読み込んでおく必要があります。

なぜかと言うと、自分の調べたいことがすでに他の研究者によって調べられている可能性があるからです。むしろ、ふと思いついた clinical question は大抵誰かに調べられていることが多いです。世の中には自分と同じようなことを考える人が何人もおり、小さなテーマであっても、検索してみると色々な論文がヒットします。

でも研究には必ず限界(Limitation)があり、一つの研究ですべてが完結することはほぼあり得ません。「次に調べるべきこと」や「その研究だけでは明らかにできなかったこと」があるはずです。そして、その限界は論文の考察部分に記載してあることが多いです。

文献検索のフェーズでは、自分のテーマに関して「何がすでに調べられていて、今後何を調べる必要があるのか」つまり「何が分かっていて、何が分かっていないのか」をはっきりさせることが目的となります。

新たに研究を始める際には、小さなことでいいので「分かっていない何か」を明らかにして世に出す、という感覚をもつ必要があります。「巨人の肩の上に立つ」という言葉があるように、過去に調べられた研究を利用することでさらに深い内容の研究を行うことができます。さらに言うと、すでに調べられていることについて再度自分が研究を行うことは労力の無駄になる可能性もあります(すでに出されている結論に疑問を持っているならば別ですが…)。

文献の検索方法

私が主に利用している文献検索ツールは以下の3つです。

Google Scholar

文献検索を始める際に私がまず使用するのは Google scholar です。これは名前の通りGoogleが提供する文献検索ツールです。普段ググる感じで無料で使用できます。ホーム画面に「巨人の肩の上に立つ」の文字が並んでおりGoogleが過去の情報を大切にしているという思いを勝手に感じております。

この Google scholar を使って、自分の clinical question に関するキーワードを打ち込んでいきます。私は当然、まずは日本語です!

左側に検索の期間を指定する所があるので、新しめの文献をチェックしていきます(とりあえず2014年以降をクリック)。古い文献が必要になる場合もありますが、基本的には新しい文献からチェックしていくのがbetterです。そして右側に[PDF]の記載がある文献は、そこをクリックすると直接PDFダウンロードのページにジャンプすることが可能です。

とりあえずは Google scholar で関連キーワードを全て打ち込み、参考になりそうな文献は全て目を通しています。

PubMed(パブメド)

英語論文に関しては PubMed(パブメド)という文献検索ツールを用います。論文は英語で書かれたものが圧倒的に多く、その分色々な情報を得ることができます。論文の公用語は英語ですので、やはり英語論文の検索は避けて通れません。

PubMedの使い方も、基本的には英語でキーワードを打ち込んで検索すれば良いです。左側に検索の条件を指定できる所がありますので「Free full text(無料でPDFが読める論文のみ表示させる)」にチェックを入れたり、期間を過去5年分に絞りこむことなどができます。見たい論文をクリックし、「full text links」からPDFのダウンロードページへ飛ぶと、原文をPDFで読むことができます。

その他、検索の仕方については東京大学医学図書館が公表している「PubMedの使い方」などを参考にしてもらうと良いかと思います。

メディカルオンライン

最後にメディカルオンラインです。これは有料の文献検索ツールです。基本的には病院や施設などで法人として契約している場合が多いかと思います。基本的には Google Scholar と PubMed で問題ないと思いますが、Google Scholar に掲載されていない論文がメディカルオンラインで引っかかる場合もあるので、私は比較的よく検索しています。法人で契約されている場合には、利用した方がよいと思います。

英語論文を検索したり読むのが苦手な人は

英語論文が大事と分かっていながらも、なかなか英語論文を検索したり読んだりできないという方も多いのではないでしょうか(私もそうですが…)

そんな時はやはりまずは日本語論文をしっかり読んでどんな英語論文が引用されているかを調べると良いと思います。日本語論文でも新しいものであれば「はじめに」や「考察」で最新の英語論文が引用されている場合もあります。

まさに「巨人の肩の上に立つ」状態で、執筆者がまとめてくれた「はじめに」や「考察」を読んで、研究テーマの世界情勢を理解したり、引用されている文献を PubMed で検索してダウンロードしてみると取っ掛かりやすいです。

何本か同じテーマの日本語論文を読んでいると、同じ英語論文が複数の論文で引用されていることも多く、その英語論文は該当テーマにおいて重要な論文であると分かります。そして、さらにその英語論文の参考文献からまた何本か参考になりそうなものをダウンロードしていくと、関連する重要な論文を見つけていくことができます。

いきなりキーワードを入れて PubMed で検索するのではなくまずは日本語論文を読み、それに引用されている英語論文を当たっていく方が初心者には抵抗が少ないかと感じます。

まとめ

以上、文献検索を行う際に使用しやすい3つの文献検索ツールと、英語論文を検索したり読むのが苦手な人におすすめの検索方法についてご紹介しました。

研究を行う上で、文献検索の能力は非常に重要だと思っています。ここが不十分だと、いざ研究を進めた段階で、実は過去に同じような研究がすでに行われていた、ということが起こりかねません。

そうなると論文を公表する意義が落ちてしまうので、事前にしっかりと文献検索を行って、小さなことで良いので something new(何か新しいこと)を自分の研究に盛り込んでおくと良いと思います。

次回は、文献を素早く読んでまとめておく方法(レビューシートの作成)についてご紹介いたします。では、また。

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