論文が受理されるまでの道のり~「あくせぷてっど」と叫びたい~

臨床研究の始め方

管理人のハルです。

 

2020年1月9日、ついに待ち望んでいた「あれ」がメールで届きました。

 

「論文を書く」と言い始めて早2年弱…

 

何度も挫折しそうになりながらも、数々のツイッタラーの皆さんに励まされ…

 

なんとか辿り着きました…

 

あくせぷてっど!!!

 

論文執筆ストーリーも「論文投稿」の所まででストップしていましたので、ようやく「論文受理」までの所までを書くことができます。

 

と、いうわけで論文が受理されるまでの道のりを振り返ってみようと思います!

スポンサーリンク
☆Udemyでのコース公開☆

シロート統計学講座をUdemyで公開しています。3時間の動画で、統計学の基礎からEZRでの解析実施を一気に学べます。統計解析の初心者の方でも、基本的な統計解析が実践できるレベルを目指すことができます。>>>Udemy「シロート統計学講座」

研究計画を立てる

思えば、今回アクセプトされた論文の研究計画を立て、倫理委員会の審査を受けたのは2018年3月でした。つまり足掛け2年!ということになりますね(長い…)

 

倫理委員会を受けた時のことは⇩にまとめてますので暇があればどうぞ。

自分の研究を倫理委員会で審査してもらった時のお話
管理人のハル(@haru_reha)です。今回は私が自分の研究を倫理委員会で審査してもらった時の経験談を書いておきます。研究に慣れている人からすると簡単なことかもしれませんが、周囲に研究経験者が少ない環境におられる方はなかなかとっつきにくい...

 

やっぱり計画をきちんと練って、倫理委員会を通しておくことは後々非常に大事になります。論文を書くときに「本研究は倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号○○)」と書けるのはとても安心感がありますしね(笑)  (…というより最近は必須)

データを収集する

倫理委員会に通ったら次はデータ収集ですね。

 

私のは後ろ向き研究でしたので、カルテから遡ってデータを収集していきました。nは170くらいありましたので、1~2か月くらい(2018年3月~4月)かけて収集したと思います。

 

当然、臨床をしながらでしたし、病院でしかデータを収集できませんので、臨床の合間やアフター5を使って収集を行っていきました。ここは本当に機械作業ですので、淡々とこなします。

 

私は割とこういう淡々とした作業は得意です(笑)。

でも、エクセルなどでこの作業を自動化できたらどんなに楽だろうかと思います。

今後はマクロのことなども学んでいきたい所です。

学会で発表する

2018年4月の下旬にはデータを集め終わって、解析までを終えました。

そこから急いで抄録を書き、学会へエントリー。

この時は理学療法士学会のブロック大会に出しました。

 

学会での発表自体は2018年9月でしたね。

発表は割と念入りに準備していましたので、手ごたえもまずまず。

聴衆からの質問+発表後に質問に来てくださる方もおられました。

 

論文執筆に当たって学会発表は必須というわけではないですが、自分の研究が人にどういう反応をされるのかを見るにはいい機会な気がします(テーマと合わない学会ですと非常に反応が悪くなるので要注意ですが)。

論文を書き始める

学会発表が無事に終わり、しばらくはやる気が低下していましたが、2018年11月から論文を書き始めました。

 

この頃はあれです。ツイッタラーの皆さんと励ましあいながら書いていた時期です。

なんだかこの時期はすごくいい思い出なのです。

ツイッターは、会ったことのない方でもなぜかすぐに分かりあえる、良きツールです!

また「論文書きます」のツイートはちょいちょいやっていきたいです。

初稿を書き終え、いざsubmit!

2018年11月~12月で初稿を書き終えました。

この2か月は毎日1行でも書くようにしていました。

 

論文書くのがなかなか進まない、という方は⇩の書籍、おすすめですよ。

created by Rinker
¥2,530 (2024/09/13 01:12:20時点 Amazon調べ-詳細)

 

そして初稿を書き終えたら共著者にチェック・修正をしてもらい、2019年1月に意気揚々と1本目のジャーナルへ投稿しました。

 

自分でジャーナルへ投稿するのも初めてでしたし、紙ベース+CD-ROMで提出するタイプのジャーナルだったので、投稿方法がよくわからず四苦八苦。

 

結果はreject…

 

すぐには通らないとは思っていましたが、そこそこへこみます。

査読コメントを見てますますへこみます。

当時は査読コメントを直視したくありませんでした(笑)

2本目のジャーナルへ

気を取り直して2019年4月、2本目のジャーナルへ投稿します。

今度はメールで原稿や図表を送るタイプの投稿方法(紙ベースよりはやりやすい!)。

1本目の査読コメントはどうにも見る気持ちになれなかったので、修正なしで2本目に臨みました。

 

1本目よりは通りやすそうなイメージでしたし、自分のジャンルとピタリと合うジャーナルでしたので、さすがにrevisionくらいはいけるだろうと踏んでいました。

 

…が、あっさりとreject(笑)

 

しかも1本目よりも厳しめの査読コメントでした…

 

厳しいコメントが続くと「この論文は公に出すべきものではないのだろうか」というかなり強い負の感情が押し寄せてきます。正直、この頃はくじけそうになっていました。

三度目の正直

2本目のrejectのあと、しばらく投稿する意欲を失っていました…

でもせっかく書いた論文ですし、このままポシャるのも嫌だなぁと思い、

2019年11月に再度の投稿準備を始めました。

 

今度はしっかり通したかったので、改めて1本目と2本目の査読コメントを熟読…。rejectされた当初は見たくもありませんでしたが、時間を空けて落ち着いて読んでみるとかなりまっとうなコメントが書いてあります。コメントの内容に沿って謙虚に論文を修正します。

 

修正してみると明らかに質がUPした感じがありました。やはり査読者からの指摘は大事です。

 

そして三度目の正直で2019年12月頭に3本目のジャーナルへ投稿!

 

このジャーナルはネット上の論文投稿システムから投稿できるタイプでしたので、これまでで一番投稿しやすかったです(論文投稿に慣れていない方は、このタイプが一番投稿しやすいと思います!

 

また、このジャーナルは査読が早く、2週間程度で返事がありました。

結果はmajor revision!

 

査読者は3名おり、それぞれにかなりに数の修正点がありましたが、rejectではなかった喜びが勝り、うれしい悲鳴となりました。

 

年末年始の休みを使って、一気にreviseを終了しました。

 

その後すぐに再投稿し、ついに念願の「accepted」を拝領いたしました。

 

論文が受理されたら、どうしてもツイートしたかったことがありました。

 

それは

 

 

そう、「あくせぷてっど!」です。

ツイッタラーのみなさんは論文が受理されたら、これをツイートされる方も多いんですよね。

実はこれにかなり憧れをもっていましたので(笑)、ようやく私も成し遂げることができました。

たくさんの方からお祝いコメントもいただいて、本当にうれしい気持ちになりました。

コメントありがとうございました!

おわりに

なんだかんだと長文になってしまいましたが、これにて約2年の論文受理までの道のり説明を終了いたします。

 

この過程で学んだことは

① 論文執筆にはとにかく根気が必要
② 査読者(または共著者など)の意見はとても大事
③「あくせぷてっど」と叫びたい

の3点です。

 

実はこの論文と並行して、大学の先生と共同で進めさせてもらっている英語論文があります。そちらは現在3連敗(reject)中となっており苦戦しておりますが、英語論文の「あくせぷてっど」の喜びはさらに大きいものと思いますので、コツコツと頑張りたいと思います。

 

では、長々と失礼しました。

コメント

  1. Koji より:

    深KOKYUさん

    Accepted本当におめでとうございます。
    自分は深KOKYUさんのサイトでたくさんのこを勉強させてもらいました。
    今も勉強させてもらっています。
    自分は循環器内科の臨床医ですが、今は研究留学の最中で、論文を書いています。
    留学中はネットが頼りで、統計学講座に幾度となくアクセスし、自分の統計アプローチが間違っていないか、その都度、確認させていただきました。
    深KOKYUさんのAcceptは自分のことのように嬉しい気持ちになりました。
    改めておめでとうございます。

    • ハル ハル より:

      Kojiさま

      大変嬉しいコメントをありがとうございます。研究留学、すごいです!そしてそんな中、当ブログを見て頂けるとは本当に光栄です。

      これからも自分の勉強を兼ねてブログを更新してきますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

タイトルとURLをコピーしました