今回は、EZRでヒストグラムを作成し、階級幅を変更する方法をご紹介します。
EZRでヒストグラムを作成すると、階級幅が自動で設定される仕様となっていますが、階級幅を自分で指定して分布を見たい場合もあるかと思います。
Rスクリプトの一部を変更すれば、階級幅を変更することができます。Rスクリプト、と聞くと難しそうに感じますが、簡単にできます。
データのインポート
一応デモデータをご用意していますので、必要な方はご使用ください。⇓をクリックするとExcelファイルがダウンロードされます。
デモデータをEZRにインポートします。デモデータを開き、データ全体を選択して「右クリック」⇒「コピー」します(ctrl+Cでも可)。

そのままEZRの画面に移り、「ファイル」⇒「データのインポート」⇒「ファイルまたはクリップボード,URLからテキストデータを読み込む」を選択します。

そしてデータファイルの場所を「クリップボード」、フィールドの区切り記号を「タブ」にしてOKを押します(Dataset名は何でもよい。そのままでもok)。

「表示」を押してデータが正しく表示されればインポート完了です。


EZRでヒストグラムを作成する
次にデフォルトのヒストグラムを作成してみましょう。
EZRの「グラフと表」⇒「ヒストグラム」を選択します。

そして変数に「在院日数」を選択してOKを押します。

するとヒストグラムが表示されます。

階級幅を変更する
次に階級幅を変更する方法です。階級幅というのは、下のヒストグラムの横軸である「0~10」「10~20」「20~30」「30~40」のような小区間のことです。

EZRでヒストグラムを作成すると、この階級幅が計算式によって自動で区切られる仕様となっています。ですが、自分で階級幅を設定して分布を確認したい場合もありますよね。
その場合、Rスクリプトの一部を変更することで解決できます。
Rスクリプトとは下の四角のことです。

Rスクリプトの中に次のコードが見つかるはずです。
#####ヒストグラム#####
windows(width=7, height=7); par(lwd=1, las=1, family="sans", cex=1, mgp=c(3.0,1,0))
HistEZR(Dataset$在院日数, scale="frequency", breaks="scott", xlab="在院日数", col="darkgray")
これはEZRの元になっている「R」というソフトのコードです。EZRはRのコードをマウス操作のみで自動で入力してくれているわけですね。
階級幅を調整するには [HistEZR] の行にある [breaks=”scott”] の部分を変更します。例えば階級幅を5にしたい時は [breaks=seq(0,35,5)] に変更します。
これは [breaks=seq(①,②,③)]と考えると
①最小値(横軸の一番左側にくる値)
②最大値(横軸の一番右側にくる値)
③階級幅
を表します。つまり [breaks=seq(0,35,5)] は「0~35までの間を5ずつで区切ってください」というコードになります。
打つのが面倒くさいという方は次のコードをコピーしてください。
#####ヒストグラム階級幅変更#####
windows(width=7, height=7); par(lwd=1, las=1, family="sans", cex=1, mgp=c(3.0,1,0))
HistEZR(Dataset$在院日数, scale="frequency", breaks=seq(0,35,5), xlab="在院日数", col="darkgray")
それをRスクリプトに張り付けます。

次に、張り付けたコード(3行全て)をマウスで選択し、Rスクリプト右下にある実行を押します。

すると、階級幅が変更されたヒストグラムが表示されます。

階級幅が5ずつに変更されています!
まとめ
以上、EZRでヒストグラムの階級幅を変更する方法をご紹介しました。
ヒストグラムの軸ラベルやカラーもコードから変更することはできますが、初心者の方ですとPowerPoint等で変更する方が簡単だと思います。
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