統計解析にはどんな種類があるのか

シロート統計学講座

シロート統計学講座「其の3」

今回からいよいよ統計学の具体的な勉強に入ります。

「其の2」では、初心者の方が統計学を学ぶ場合には以下のSTEPに沿って勉強することをおススメしました。

理解までの4STEP

STEP1 統計解析の種類
STEP2 統計解析の選択方法
STEP3 統計解析の実施方法
STEP4 統計解析の結果解釈

▼其の2がまだの方はこちら▼

まずはSTEP1の「統計解析の種類」を勉強します。

つまり統計解析にはどんな種類があるのか、ということを学びます。

相手に勝つにはまずは敵を知ることです!

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統計解析の種類

さっそくですが、医学系研究でよく使用される基本的な統計解析を11種類ご紹介します。

まずは「うわ!全然意味が分からん!」くらいの感覚でみて下さいね。

それを期待していますので(笑)

意味が分からなくても、とりあえず落ち着いてすべての文に目を通してみてください。

医学系研究で使う統計解析

①独立した2群間の連続変数を比較する

②対応のある2群間の連続変数を比較する

③独立した2群間の比率を比較する

④対応のある2群間の比率を比較する

⑤独立した3群以上の間の連続変数を比較する

⑥対応のある3群以上の連続変数を比較する

⑦2つの連続変数の相関を評価する

⑧比率についての多変量解析を行う

⑨連続変数についての多変量解析を行う

⑩2群間の生存曲線を比較する

⑪生存曲線についての多変量解析を行う

はい。以上の11種類になります。

恐らく、初心者の方はこれだけでも意味不明な用語がたくさんあって目を覆いたくなったかもしれません・・。

統計学を学びたいと思っている人が挫折する一番のポイントはこの見慣れない専門用語にあると思います。

しかし、これらの専門用語の理解が統計学の全体像を掴む上で非常に大切です。

この11種類の統計解析の意味がなんとなくでも分かるようになればSTEP1はクリアと言ってよいでしょう。

むしろ、それが分かればSTEP2(統計解析の選択方法)もクリアできたも同然です。

なお「t検定」「カイ二乗検定」といった統計解析の名称はわざと載せないようにしています。今はまだ意識しなくて良いので。

理解しておくべき用語

では説明に移りますね。

まず理解しやすい①~⑥について見ていきましょう。

①~⑥を読んだときに、何か共通したパターンがあったことに気が付きましたか?

例えば「独立した」とか「対応のある」という用語は何度も出てきていますよね。

独立した2群間の連続変数を比較する
対応のある2群間の連続変数を比較する
独立した2群間の比率を比較する
対応のある2群間の比率を比較する
独立した3群以上の間の連続変数を比較する
対応のある3群以上の連続変数を比較する

また「2群間」と「3群以上」という用語も何度も出ていますね。

①独立した2群間の連続変数を比較する
②対応のある2群間の連続変数を比較する
③独立した2群間の比率を比較する
④対応のある2群間の比率を比較する
⑤独立した3群以上の間の連続変数を比較する
⑥対応のある3群以上の連続変数を比較する

同様に「連続変数」と「比率」もですね。

①独立した2群間の連続変数を比較する
②対応のある2群間の連続変数を比較する
③独立した2群間の比率を比較する
④対応のある2群間の比率を比較する
⑤独立した3群以上の間の連続変数を比較する
⑥対応のある3群以上の連続変数を比較する

このように、①~⑥に関してはすべて同様のパターンで記述されています。

・「独立した」か「対応のある」なのか
・「2群間」か「3群以上」なのか
・「連続変数」か「比率」なのか

が入れ替わっているだけです。

つまり、この用語の違いが分かれば①~⑥の統計解析について理解できるわけです。

用語の理解については次回で行います。

その前に⑦~⑪についても少し触れておきましょう。

相関・多変量解析?

①~⑥は群間を比較する検定です。

一方で⑦~⑪は少し特殊な検定になります。

⑦2つの連続変数の相関を評価する
⑧比率についての多変量解析を行う
⑨連続変数についての多変量解析を行う
⑩2群間の生存曲線を比較する
生存曲線についての多変量解析を行う

相関」「多変量解析」というまた聞きなれない用語が出てきていますね。

これらはまだ詳しく理解する必要はありませんが、簡単に言うと数値と数値の関係性を調べるものです。

統計解析はただ2つの群を比較するだけではなく、ある出来事に対して他の出来事がどれくらい影響を与えているのかを推測することもできます。

これが出来るようになると、研究の質・幅がグーンとUPします。ただ、まずは①~⑥を理解してからの方がいいかな、と思います。

あと「生存曲線」というのも少し特殊なアウトカムになります。今はとりあえず名前だけ見ておく程度にして、詳しくは次回以降でみていきましょう。

まとめ

と、いうわけでSTEP①では11種類の統計解析がどんなものなのかを理解していきます。今回は用語についての詳しい説明はしていませんが、どの用語を勉強すればよいのかターゲットは見えてきたと思います。

具体的には「独立した」「対応のある」「2群間」「3群以上」「連続変数」「比率」「相関」「多変量解析」「生存曲線」あたりですね。これらの用語についてを次回で説明していきます。特に難しくはないと思うので、サクッと理解していきましょう。

▼其の4に続く▼

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