なぜ理学療法士が研究を行う必要があるのか?

雑記

管理人のハル(@haru_reha)です。今回は、なぜ理学療法士が研究を行う必要があるのか、について考えてみました。人によっては全く研究に携わったことがないという人もおられるかもしれません。しかし個人的には、理学療法士は積極的に研究活動を行っていくべきだと思います。

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理学療法士と研究

理学療法士は現在、本当に色々な所で働いています。病院、介護施設、訪問、スポーツ、大学(研究者)、企業、事業家・・・などなど。

 

今や理学療法士という資格の枠内で仕事をするのではなく、理学療法士の資格を掲げて自分で何を行うか、という時代になっているようです。

 

理学療法士にとって研究とはどのような存在になるのでしょうか?研究を主な生業としているのはもちろん研究者ですよね。大学で教授や准教授などを務めている人がそうです。そのような人はもちろん研究をバリバリに行っています。

 

私は長崎大学の出身ですが、長崎大学には沖田実教授や千住秀明元教授(現在は他施設へ移動)などのビッグネームの先生がおられ、研究によって日本全国、いや世界でご活躍されていました。

↓沖田先生の著書。関節可動域制限に関する本としては世界一?[amazonjs asin=”4895904350″ locale=”JP” title=”関節可動域制限―病態の理解と治療の考え方”]

↓千住先生の著書。私も参考にしています。[amazonjs asin=”4915814300″ locale=”JP” title=”はじめての研究法―コ・メディカルの研究法入門”]

 

では、その他の理学療法士は研究を行っていないかというと、そうではありません。私自身も急性期病院に勤務している普通の理学療法士ですが、臨床業務の傍らで患者さんのデータを収集して研究を行っています。

 

その他、回復期病院や介護施設に勤める理学療法士も同様に患者さんの評価結果などを用いて研究を行っておられる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、個人的な印象ですが、研究を積極的に行っている人と研究を全く行ったことがない人は完全に二極化しているように思います。つまり研究を行っている人は次々に学会発表や論文投稿を行っていますが、研究を行っていない人は一度も学会発表をしたことがない、という感じです。

 

研究を積極的に行っている人は研究を行うメリットを理解しており、それは「やらされ感」なく自発的に行っています。一方、研究を行っていない人は研究を行うメリットが分からず、研究は上司に言われてやるものだ、という認識があるように思います。

研究を行う理由とは?

研究を行うメリット・理由はなんでしょうか?

<理由①>

研究とは社会に対して新しい知見を提供することである。

<理由②>

研究とは、新しい知見を得ることだけが目的ではない。研究課程を経験することで、論理的な思考能力、問題解決能力、文書能力およびコミュニケーション能力など一般社会の中でも有用な能力を学ぶことができる。

①②ともに「はじめての研究法」(著:千住秀明、発行元:神陵文庫)より引用

 

①に関しては分かりやすいと思います。

・理学療法を行うことでこんなに患者さんが良くなります。

・理学療法にはこんな効果があります。

などをきちんと科学的に検証して、それを社会に情報発信することは確実に必要ですよね。それがなければ、胡散臭い民間療法と同じ部類になってしまいます。理学療法として医療費を請求する以上、きちんと効果を示すことが必要です。

研究=圧倒的な自己研鑚

①に関してはみんなが納得しやすい部分だと思うんですけど、実は私が実感しているのは②なんです。研究を行うことで圧倒的な自己研鑚に繋がると感じています。

 

例えば、研究を実施する前には必ず研究計画を立てます。初学者のころには重要性に気が付きにくいですが、研究計画を見れば研究の質が分かるというくらい重要な作業です。

 

良い研究計画を立てることは並大抵の努力では達成できません。該当する研究分野について十分に文献を読み、研究の背景(どこまでが分かっていて、どこが明らかにされていないのか)を把握することから始め、研究の目的を決め、目的を達成するためにはどんな指標を集めたらよいのか、しっかりと計画を立てます。

 

研究計画書を完成させるだけで、自分が一回りも二回りも成長します。実際、私がそうだったように思います。しかし、そこで終わりではありません。いざ、研究計画に沿って研究を開始すると、必ずうまく研究が進まないことが出てきます。これはもう必ずと言っていいと思います。

 

そこで生じた問題を解決することが求められます。これも非常に難しいことです。研究計画を立てた時には絶対にうまくいくだろうと思っているので、それがうまく行かなかったとき、絶望的な気分になります(笑)

 

でも大抵の場合、考えを深めていくと第3の案を思いつきます。この第3の案を出す、という作業が問題解決能力と呼べるものだと思います。これは研究に限らず、人生の色々な場面で役立つ能力です。

 

そして何とかデータを集め終え、それからデータの解析、結果のまとめをしていきます。ここも難しいところですね。膨大なデータから、自分が伝えたいと思うことを説明できるようデータを吟味します。

 

さらになぜこのような結果になったのか、今までの研究と比べてどうだったのかという考察を加えます。そして学会発表や論文執筆などを通して社会へその内容が発信されていくわけですね。

 

学会発表や論文執筆は、研究内容をいかにうまく伝えるかが求められます。無駄な部分を省いて、重要な部分をどのような言葉で伝えるか・・・。まさにプレゼンテーションだと思います。

まとめ

このように研究を行うことで「社会に対して新しい知見を提供」し、かつ「圧倒的な自己研鑚」を積むことができるのですね。他のメリットとしては、自分の理学療法が患者さんに対してどんな成果を残せているのかを確認できることもあると思います。

 

理学療法の世界はやっぱり主観的な部分が多くて、患者さんが喜べばそれでOKという側面もあるので(専門家としてそれでいいのか?)、数値として成果を確認する作業も必要だと考えています。

 

私も研究に関しての知識はまだまだですが、自分の成長に繋がるよう、研究を継続して行っていこうと思います。それでは、また。

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