呼吸療法の専門家「3学会合同呼吸療法認定士」とは?

3学会合同呼吸療法認定士とは? 呼吸リハビリテーション

理学療法士のハルです。
今回は呼吸療法の専門家である3学会合同呼吸療法認定士について解説します。

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概要

3学会合同呼吸療法認定士とは、重症患者管理に対する呼吸療法(吸入療法、酸素療法、呼吸理学療法、人工呼吸など)の普及を目的とした資格です。

日本胸部外科学会・日本呼吸器学会・日本麻酔科学会の3学会から選出された「3学会合同呼吸療法認定認定委員会」が受講資格を持つ人のうち、同委員会が実施する認定講習会を履修したあと、認定試験で合格基準に達した人に与えられるものです。

受験資格のある職種は臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士となっています。

3学会合同呼吸療法認定士の称号は、学会の認定にとどまるものであって、国家資格で成し得る業務の拡大などに関わるものではないと規定されています(例えば理学療法士なら、この資格を取得しても理学療法士の資格以上の業務ができるわけではない、ということ)。

資格取得者数

認定試験は年に1回行われており、第1回目は1996年に実施されています。受験者数は年々増加傾向にあり、第1回では2,197人であったのに対し、第21回(2016年)では5,275人となっています。

合格率は概ね60%前後で推移しており、第21回(2016年)では合格者3,105人となっています。第1回~第21回までの合格者合計は43,463人だそうです。

職種別にみると、最も多いのは看護師で23,807人(54.8%)、続いて理学療法士12,919人(29.7%)、臨床工学技士5,465人(12.6%)、作業療法士812人(1.9%)、准看護師460人(1.1%)となっています。

認定講習会・認定試験について

3学会合同呼吸療法認定士を取得するまでの流れは以下のようになります。

① 申し込み
② 認定講習会受講
③ 認定試験
④ 試験に合格すれば資格取得

申し込みをするためには、臨床工学技士・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士のいずれかの免許をもっている必要があり、2年以上の実務経験が必要となります(准看護師のみ3年以上)。さらに、認定委員会が定める学会や講習会などに出席し12.5点以上の点数を取得しなければなりません。

上記の条件を満たしており、申し込みを行うと、次は認定講習会日時の連絡がきます。認定講習会は8月~9月くらいに開催され、受講者数が多いため、4つ程度のグループに分けて実施されます。講習の日程は2日間となっています。

認定講習会にあたっては専用のテキストが配布されます。厚さ3センチ程度の割と分厚いテキストです。講習の内容は呼吸療法総論から、解剖の知識、生理の知識、呼吸に関する検査の知識、病態の理解、呼吸リハビリテーション、酸素療法、人工呼吸器など、呼吸療法の幅広い内容です。講師がスライドを用いて講義を行うのを、ずっと座って聞いている感じです。

認定講習会の受講後、11月ごろに認定試験があります。それまではテキストを読んで自己学習を行います。僕はテキストと合わせて「たしかめドリル」という試験対策用に出版された本を使って勉強していました。テキストは割と読みにくい感じだったので、たしかめドリルの方を中心に見ていました。

認定試験は選択式のマークテストでした。試験の内容は概ねたしかめドリルに載っていた内容でしたので、それほど難易度が高い感じはしませんでした。

認定試験後、しばらくしてから合格発表の書類が送付されますので、無事に合格していれば3学会合同呼吸療法認定士」の取得となります。

取得後は5年ごとに更新手続きを行う必要があります。更新には委員会が認めた学会・講習会等への出席や、学会発表・論文執筆などによって50点以上を取得しておくことが条件となります。

まとめ

3学会合同呼吸療法認定士の概要から取得までの流れを説明しました。僕は第19回(2014年)の試験を受講し、無事に合格しました。資格を取得したメリットとしては、呼吸療法に関する知識全般を復習できたことと、院内で呼吸を専門にやっていることが他のスタッフに伝わりやすいこと、などがあると思います。

 

今回は一般の方には馴染みの薄い内容だったかもしれませんが、3学会合同呼吸療法認定士の取得を検討されている方の参考になればと思い、執筆させて頂きました。

 

 

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